サルモネラ・ニューオリンピアの受付では観葉経血が擬態していた。
銃二丁を際限なく両目から吐き出す赤口という女が用紙に記入するよう指示する。
「では運用口から出入りして下さいね。」
心の均衡を保った。
雨は強姦死体を叩きつけて強姦死体がタンカで運ばれてくる。
すぐに試験官がやってくるので紳士服を購入するためのヒトデへの擬態。
豚が強姦死体を叩きつける。
止まると死ぬ鮪の速度が限りなく緩やかになっていく。
最も見たくない光景はその重力にあってはどうする事も出来ません。
手の平が溶ける。剥かれた蜜柑の皮が溶ける。
コンクリートが溶ける。イルカが溶ける。
「銃が溶ける」と赤口が言い終える前に光景の導入。
(光景: コロッセオで筋肉質の男が発煙筒を投げる。)
健気な愛情の発散。
飲み会での友好の愛らしい発散。
イケメンが老化したところのニキビから割って入り、植物園が内側から立体駐車場の2Fによって破裂するのを見届ける。
ー私はもう位相をつくらないー
バレリーナをほつれに紛れ込ませて歌ったのが金粉まみれの国防長官で。
怪鳥は役に立たないので裏返しの性的絶頂です。
ラボではコクヨのノートに書かれた円の資料をみんなで目を通した。
ゆっくり味噌が喉を通る音。
小さな子の「お母さん」という悲哀。
リーゼントは本質的に階段の初潮です。
ー裏返してみなさいー
卑近なエソテリストがUFOキャッチャーのガラス窓をタップする確率。
飛行場に戦車が置かれていても何とも思わないだろ？
「同じくしてセレブの部屋になぜ蝿が入るのか考察できないだろう？」
オリオン座の象形による身体拘束の拷問を物理的に無視して気絶した。
赤口……
私は次の段階にいません。
ダビデ像は数ミリ動いていた。
ー数ミリ動いていても気づかないだろう？ー
私も数ミリ動いていても気づかない。
コントラストの決定的なグリザイユの中、肌はキメが細かく剛毛な髪を七三に分けた私がエントランスを出た。
(これは私小説です)
いいえ、私はグーグル・ストリートビューの情報的自宅から出た。
七三はすぐに取れ、これから私が思い浮かべるあらゆるエネルギーは爛れているのだ。
血反吐。これは爛れている。
赤口。爛れている。
アバンチュール的展開。爛れている。
父。爛れていなかった。
ー親は錯乱の中でも爛れないのか！ー
赤口は受付で全裸になると地引網を用意する振りをして引っ張る振りをした。
私は急な動作で脳を落としてしまったが、快い後方へのサルベージに身を委ねた。
炎天下で孤独死する老人の鼾のリスニングルームで私はアナウンスを聞いたのだ。
ーサルモネラ・ニューオリンピアは経済を回していません。高濃度コスメを販売していますが、受刑者の税金によってすべて運営を賄っておりますー
赤口は芸術やイマジネーションが嫌いであった。
代表取締役は彼女へ肩を回し「逆に第十九次世界大戦って面白いな」とつぶやいた。
