歓声が上がった。ダンク!
肌の色に対応したdanceの予感があった。
実際にもチームが沸いている。
ひっそりパラダイムシフトを告げた日中の空と地上との間に差し込まれた過去の淫靡なプレパラートは透明。
擬音・情感が奥手になった今、高齢者の実在性に衆目がいった。
青いポッドが北欧に落ちようと日本の田舎に落ちようと変わりがない事は良い事なんだ。
我々の電子ネットワークは今日ばかりは炭素であった。
たまたま?
そこで轢死があった。
天地人や他の様々な動物・様々なシステムが視認しても差し支えはない。
我々はすべて知る事が出来るし全て閲覧可能である。
そこらじゅうに轢死があった。
しかしなんの問題はなかった。
死者は円滑にハイウェイを登ったし、轢く方も罪がなかった。
我々は閲覧可能。
色彩や匂いを楽しんだ。
そこに神の縊死があった。
しかし我々には問題がなかった。
色彩や実在を楽しんだ。
そんなわけがなかった。
ーーー
暖色は奥行だろうか。つまり光は奥行なのだろうか
ーーー
私はその縊死を見て脳味噌が退いた。
(とはいえ縊死がこちらに押しているわけではなかった。縊死は縊死で退いている)
そのとき私には性衝動が起こる。
ズボンを下ろし、下着を下ろし。
縄から縊死を下ろすと私は自らの首にかけた。
ゆるく締まり、永延にゆるかった。
沈静したリビドーを弔うための縊死への放尿はせず帰宅。
家でオシッコしながら民謡の公演チラシに目を通した。