צא

دمنهور - 𝑆ℎ𝑖𝑧𝑢𝑜𝑘𝑎 | 𝐻𝑒𝑟𝑚𝑒𝑠 𝑇𝑟𝑖𝑠𝑚𝑒𝑔𝑖𝑠𝑡𝑢𝑠(933311) | Ramakrishna | 𝐑𝐀 | 1991.03/19 | JAPON ♎︎

ピングエンフレムに怒った。回転軸に刺さったままの缶詰の蓋は乾き切って低くテカっていた。鶏小屋から屈んで出てきたのは半機半人の背が高いもので、ぞろぞろと三体が脱出してきた。陽射しもこれから落ち着くにしたがい鶏も安らかに眠る事が出来るように思われた。「感ぜざる、感ぜざる、感ぜざる」と大きなタイヤが転がっては消える。欠伸をし、涙がこぼれる。鳥の死骸は毬栗みたいに刺々しく身震いするような気味悪さと美しさを兼ね備えていた。「あらちゃん、いいかい」八百屋の富が孫を手招いている。するとだ、バ はP2513で二連貫通させた。小銃で あらちゃん/富 は即死、鶏小屋はスケールが大きくなった。太陽の影は人間の古い死相を飲み込んで何になろうとしているのか。私の頭は駄目筆のように硬く尖り誰からも反応されない。本当の意味で避けられているのだ。何故なら生理的な運動に意味を与えようとしているからだ。不毛なんだ。失明より目が潰れている。これはどうしようもない。私は白線上を歩いている。後続するスクーターに轢かれて死んだ。私はスクーターに轢かれて死んだ。脊椎を折り、機能不全で亡くなった。私は この私の為に説明した。何故なら彼が死んだのを見たのは私だけだからだ。私だけしか見ていなかった。理由は 彼がつまらないからだ。魅了するものが微塵もない非産業廃棄物だったためだ。私は彼の説明をすると地獄と書かれた部屋に入っていき、デスクワークに勤しむ正社員やアルバイトを素手で殴った。ものの二、三発で拳は使い物にならなくなり羽交い締めにされ、殴る蹴るなどの暴行を加えられた。入り口へ放り出された私は備え付けの厠入口の凹みに頬骨をぶつけ、赤面した。とても恥ずかしかった。私は注目されないような流れで立ち上がって暗闇まで逃げた。子宮のレントゲン写真を頭で破ろうと繰り返す谷口は 谷口でしかない。彼はそのままである。たとえば谷口は喋らないし、誰からも相手にされない。谷口は谷口でしかない。私は谷口に「谷口さんですか?」と話しかけてみても反応が返ってこなかった。谷口がどこにいるのかも分からなかったし、ただ禿げているだけだった。このようにしてどこにも関わりのないシチュエーションは十把一絡げにブタ箱に押し詰められ、その一つ一つのどれかを見る事の出来る人間も又、つまらなく誰にも発見されない運命であった。