צא

دمنهور - 𝑆ℎ𝑖𝑧𝑢𝑜𝑘𝑎 | 𝐻𝑒𝑟𝑚𝑒𝑠 𝑇𝑟𝑖𝑠𝑚𝑒𝑔𝑖𝑠𝑡𝑢𝑠(933311) | Ramakrishna | 𝐑𝐀 | 1991.03/19 | JAPON ♎︎

「世界卵〜固形物の概念がなくなって〜」

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喉元に青い遮光カーテンがあってその裏側には辰砂で出来た石像がある。暗闇は暗闇であるが低くなってるのが分かる。それより首を高くすると造られたばかりの天空があった。

静寂。廊下に並べられた椅子は綺麗で足元にはそれぞれルビが振ってあった。牡羊座から魚座までのシンボルが書き込まれていて私は三番目に座る。やはり双子座なのである。

焚火が全て終わる頃、2000m先のカテドラルでは同様の事が繰り広げられている。集められた剣が頂点で一つになって円陣のようである。我々が実際問題見たいのはそこに光が集まって世界が繁栄する事。それには虚数が必要なのである。

《Imaginary number》
1.彼の目が充血している。その目前には蛸の鳥瞰図があって蛸の頭部を押す。彼は八方向に伸びた脚を見て「八角形だな」とつぶやいた。頭部を型抜きして指を入れる。
2.シーソー。森林は幹の上で盛り上がりをつくっている。それは広間では「胃腸を吊り上げたモニュメント」であり、真下には金属が埋められている。
3.暗闇の奥が見えるだろうか。見える。それは精神の光が照らすから。ブロンズ像がある。メルクリウス。右手にはケーリュケイオンがある。胸が熱くなる。

死体の喉元には穴が空いている。断面を覗き込むと螺旋型の痕跡があり、私はその延長線上を見上げた。銀色の螺旋が伸びている。彼の手に自らの手を合わせ重なる。上空に長方形の石が出現する。この石板の内部では種の知識が生きており私は知識そのものだった。上部に丸い穴があり、そこに黒い球が乗る。

雄叫びが聞こえてきて、霧が晴れた。天空で私が自分の喉元をちぎり取ったかどうか定かではないのはそれが齎されたものだからだ。