ギリシャ風の大浴場に全身を入れていた。瞑想が行われていたようだ。男は太陽の真下の宿木に止まる鳥を見つめていた。唯一、存在する象徴である。丸いシニフィエが段々に鋭角を帯びていく。青いエーテルが飛び込んできて彼は黄色い砂の中に入っていった。
鉄屑で出来た殺風景。この世界に収まり切らない天使の絵画。金星の地表のような出来事である。何億年後かに丸い穴が空いて白い何かが刺さる。元素的に水がなくなる予言。
意味のない車の行き来の映像。それが求められた。すべての人間関係の軋轢は四十八手に加えられ、処理された。今もブラウンカラーの額に入った男の嘆きの顔が訴えかけている。その男は"性から通ずるすべての曖昧な神経症"を破壊した。つまり不快なものを壊していった結果、誰も残らなくなった。そして神が立ち上り、刻印された。(女は嘆かないのではなく、男に変化する)
色にまつわる哲学。
1層には料理があり2層にはカラーバー。その上には建築があって4層には鉱物がある。横に対比として黄色の長方形がある。
起き抜けに青い太陽を見た男。それは地球からしたら最後の太陽であり、恒星にとっては最初の太陽に抵(あた)る。海辺である。我々はそれを後ろから見ている。彼はある瞬間にゆっくりとそのまま倒れた。そして青い太陽が我々に向けられた。それは美しいが嫌な感じがあった。
ミイラ化する過程とはリラックスである。体から水分がなくなり、心魂は体を置いていった。女性体は子宮を露出してそのまま裏返り生肉のような表象を与えている。そしてピン留めされた。虎視眈々と大義を果たすのを目論む。彼はその体勢のまま叶えた。動く必要がなかった。物語は宙を舞って力を失い、降下したのである。
マグマの中から串刺しになった時計を探すのは容易い。なぜならそんな光景はありえないからだ。私はそれを拾って臍に埋め込んだ。そして前方を指す串を見つめた。とても充実感があった。