「𝐻𝑒𝑟𝑚𝑒𝑠 𝑇𝑟𝑖𝑠𝑚𝑒𝑔𝑖𝑠𝑡𝑢𝑠(933311)」

暗闇がパノラマの360°に広がっている。それは浴槽の水を溢れさせるような重力である。一人の男が浴槽に体を入れる。水が溢れる。この重力が広がっている。暗闇の360°の空間に。ここは大草原であった。雑草をつまむ。擦る。つぶす。この光景はなんであるか説明しよう。魔術である。

草原の中央にはむき出しになった土がある。そしてサークル型の縄がある。黒い焚火が行われている。それは白い霊性の痕跡が確かめられる。

この光景には実在性があった。つまり私はここに存在していた。しかし見る事以外には何もできない。それが最高の形態だからだ。一つ言える事はこれはイシスに関する事である。

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男は完成していた。そして自己実現に駆られていた。アストラル上の女。一方、相対性の世界での女。そこには集合意識との位相があった。翼を広げて創造性を発揮する機会を待つ女は蹲（うずくま）っている。

男は煙に頭部を覆っていた。彼の目は緑色になって石のようだった。そして霊視した。
「サーフィン。海に人間的な霊性はない。いや、直裁的に取り扱える霊性はない。そのようにして敷かれたプレート。海の上にプレートがある」

仕切り箱。左には通常の血があり、右には粘性の血がある。海から砂浜へ、砂浜から土手へ、土手から丘へ。そしてある地上にたどり着いた。
牛の頭を被って数人が円になって踊っている。円の中では火が上がっている。しかし踊らせるわけにはいかなかった。なぜなら物語ではないからである。なので鉄製の箱だけが置かれている。正面には牛の頭の刻印がある。

何が起こったかを述べよう。青い液体が上から下へ直線的に降っている。それはあまりにも直線的なので上昇しているようにも見受けられた。

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黒のテープが貼られている。どこに。空間に。どのくらいの長さか。地球分の長さ。その奥では何が行われているか。72億人が座っている。どのような表情か。穏やかである。ニュートラルである。その頭上には金色の屋根のようなものがあった。

黒の長方形の物質がコンベアに乗せられている。それは人間への贈り物だった。叡智と言ってもいい。技術あるいは情報のようなものだ。惚れる感情に近しい。うっとりと眺める。

複雑な事は何もない。儀式は行われ、二元性は取り払われ、人間は自律的に完成する。何も物語はないのだ。ただ素の表情をして生命活動をする。象徴と眼差しだけが存在している。それはつまり保管庫という事ではないだろうか？