צא

دمنهور - 𝑆ℎ𝑖𝑧𝑢𝑜𝑘𝑎 | 𝐻𝑒𝑟𝑚𝑒𝑠 𝑇𝑟𝑖𝑠𝑚𝑒𝑔𝑖𝑠𝑡𝑢𝑠(933311) | Ramakrishna | 𝐑𝐀 | 1991.03/19 | JAPON ♎︎

「15あるいは戊寅についての考察」

f:id:dlru_eiim:20211126160033j:image

神代文字を見つめていると腹の奥底のトレースが起こって「5」の形が描写された。私はそれを「S」と見間違えた。その時、雲は静止して結局は切断された。またその断面はあらわになった。

スポーツカーと霊柩車の停車位置の距離は15mである。愛の概念は人間の肌の柔らかさに表現されていて、またそれを保護する必要がある。

Kircherの二つの異なる技法書がある。一つは円錐について、もう一つは立方体についてである。その間で私は"空間が三角形四枚でできている事"を宣告した。

左手には神聖な痺れがあり、右手にはある種の臭いが感じられた。両手は首の位置にあり、一身に握りしめると顔が紅潮して両目から小さな金色の球体が落ちた。

そして両方の球を飲み込んだ。あるいは右目の球のみ左手に隠した。

「浄衣ないし頭に血が上る」

とてつもない衝撃と共に目が覚めた。さらに大いなる光が広がりオーガズムに達して体が砕けた。

「後ろからくれば前から支え、左からくれば右から、上からくれば下から」

その炎は整然としていた。原因と結果によるものではなかった。それは地球を挟んだ別の天体間による話だった。炎は次第に雷になった。そして光になった。私が話したいのは清廉な事柄ではない。炎がどれだけ長いのかについてだ。

結局、何かを話すにはとっかかりが必要だ。ところで目の前には燭台がある。何年もの蝋を溶かした年輪が左右隅に残っていた。そこを撫でてみるとこの部屋の埃臭さがはっきりした。燭台の真ん中には開脚した女の写真がある。私は背中を刺されるようにして陰茎を取り出した。それは許された射精だった。

雷がゆっくり落ちれば何に見えるだろうか。まさしく頭上には雷がありそれを見上げている。見たいものが見えるのである。

奇術師の青写真。彼は最高に新しい象形文字だ。私は霧の中で気丈に振る舞っていた。いかにして横たわるかが問題であった。しかし私は後ろから刺された時に前から刺し返した。そうして分かった事がある。それは今まさに奇術の真っ最中という事だ。

誰にも話してない秘密を明かす事にする。私は友人から酒瓶を投げつけられた。そして彼がこちらに向かってきて火をつけようとするところで目が覚めた。その日に同じような事が起きた。夜中に映画を観た時の事である。物語は性被害者の男が断罪する話なのだが幼児性愛者である司祭は物語の最後で自らに火をつけた。

さて六方向の圧力によって成り立つ均衡から一点の圧力を取り除くとするならどの点を選ぶだろうか。左右はない。前後もない。では上下のどちらを選ぶのか。おそらく上である。

ある受難はひどく私の頭の血を上らせた。それは肉体への依存に起因するものであった。だから私は後ろから刺されたのであり、自分の体を前から刺し返したのだ。

一点の曇りもない青空。青空すら存在していなかった。そして一切の不浄さがない。世界すらなかった。しかし私は肉体として存在していた。浄衣を着ていたためである。

目の前の開脚した女の写真は半分に切られている。だが完全に中心線ではなかった。そのため秘部が丸見えになっている。私は今度は横半分にした。中心線の通りに切った。つまり膣はそのまま残った。

f:id:dlru_eiim:20210716074910j:image

「正八面体のピラミッド」

f:id:dlru_eiim:20210509025451j:image

関節間の均整のとれた筋肉。服を脱がしても色気はなかった。完全性の表れであった。彼女の性格は単純だった。私は胸を起点にして浮遊した。頭上は青く光って、彼女に知識を与えた。

ーーーーーー
クラシックと薔薇の間で生命力が循環している。太陽は12等分であり、すでに開かれていた。

モンタージュによって成り立つ神の顔。隣には猿の顔がある。手前の御神木は白い体を示唆して、それは引きずられながら神と猿の間を通過した。

ーーーーーー
全てのロゴスが大地の上に並べられている。自然界は色彩に置き換えられ、つまり金色が支配している。

女性の身体の完全性。それはアルファベットと数字によって表現されている。その上を通過する時に尿がゆっくり落ちた事を伝えないといけないだろう。

手には22個の石がある。周囲にも同じ石が存在している。しかし他には何もない。口にそれら全てが含まれた時、空間は生じた。

天井は赤い渦巻き模様であった。額に投影されると私は両手で開いた。二つの渦は左右に逃げて、仙骨から体がしなった。最終的にこの「蛇」は金色の目玉の中に入った。そしてこの空間は閉じられた。

ーーーーーー
森林はそれが緑色というだけで何かを投影する事が可能である。しかしマッピングされているだけで何も変えられはしなかった。

彼女は裸である。そして両手両足を広げている。私はそれをピラミッドに見立てると覆い被さった。

「ケンタウルス」

f:id:dlru_eiim:20210411031952j:image

一本の呪術的柱が立っており、その周りに荒野があり、荒野の稜線の外側には沼があった。
勿論それは柱を起点にするので沼であり、私からはオーロラの湖に見えた。青緑色の湖。

湖では渦が発生していて、体は際限なく回転していた。それはまさしく退屈なクラシックといった感じであり、この堪えがたい真空の内側ではリラックス状態が続いている。最終的に体はきれぎれの断片になった。

ーーーーーー
身体的拘束が快楽に変わっているのは私の自由性が身体に基づいていないからである。しかしそれ以上の事は分からなかった。なぜなら私はダイモーンと対等という意味での獣だったから。長い間この木片は人々の習性にしたがって別の場所に移動させられた。それは太陽の光線が正確に鳩尾に当たるように設計されていた。

太陽が鳩尾に穴を開ける時、私はそれを丸飲みにし、また私もそれに丸飲みにされる。

ブラックホールの音は延々聴こえている)

これ以上の事は語りようがなかった。しかしまだ語らなくてはならないのは私の体が男性だからである。つまり私は身体的に男性である事を自覚しておらず、その分だけこの物語を女性達に話してもらわなければならなかった。

首には金色のウシャブティがかけられ、本来の春分点が訪れる時、それは開口されるのである。

(しかしその前に一つだけ話しておかなければならない事がある)

もし湖面にきれぎれの体の断片が浮かび上がるならば必ずそれを拾おうとする者が現れるだろう。
そしてこのように話し始める。

「なぜケンタウルスの下半身は動物なのだろう。下半身が動物だとその頭は天上にある事になるじゃないか。そして人間の下半身は地下にある事になるぞ」

「首〜あるいは1224匹の魚〜」

f:id:dlru_eiim:20210313025433j:image

低音のイスラム的合唱が聴こえてきて、廃墟から真正の太陽が上がってきた。そこに動物はなく、つまりは数字はなく、自分の体が白飛びしている事に今気がついた。

馴染みのルーティンである睾丸シャワー。先日、それで「ノーム」という単語が印象に残った。砂埃は意志的に舞った。つまりは交通網的に互いが交叉していてそれを避けながら歩くようにしている。

「航空機が発明されたのは利便性の問題か。いや利便性とは超越性である」
ケニーは俺とは違う周期をもっている。だからそこに動物がいる。青色の象。首のタトゥーはビナーに対応し、ビナーに対応した神の首が回っていた。両手に火打石をもって、それを擦れば大気に無数の蛇が発散された。

(人の体がひし形であれば、背景は光で、人の体は影になり、黒くぼやけたところには楕円がある)

ケニーは大きな口を開けて高級な歯列を私に与える。そしてクリーム・ベッドが降りてきて、楽園まで進行した。

女の縄文土偶。腰からやや傾斜した頭が最先端を物語る。淡い緑色の知性。余白部の彼らの性センターを利用して、チベット寺院の尖端に到達する。
進化しすぎた象形文字は道路になって、またイスラム的合唱はそこに変奏して、つまり何を押し上げているのか。

エーテル体の首を丁寧に輪切りして取り外すと、白色の頭が浮かび上がった。それは装置だった。意志の装置だ)

ーーーーーー
キャソックは一着でよかった。そしてキャソックの数だけ戦争は起き、私はちょうどノームの指す緯緯地で着替えた。黒い床に黒い円台。黒い教卓で私は演説した。

「我々は我なり。我は数ではなく我は我であるのだから、今ここで我をもってして我々と宣言する。我々は我なり。我はここで全てを行う。我々は我なり。我は右手を掲げる。しかし一向に死んで構わない。むしろ我の方からそれに死を与えよう。我々は我なり。私は全ての支配を組み伏せる。そして最も結晶化した精神の吐息をそれにかける。この左手も挙げるとする。それ、全てをいただくのだ。この黒さも白さも必要ない。灰色も要らないのだ。全ては数によって決まった。私は17を宣告する。1(いち)7(なな)、牡羊座、天秤座、オポジション

そのまま後ろに倒れると体は17LIVEが映し出されたスマートフォンから真っ二つに裁断された。最も美術的なスローモーション。画面では女性配信者がダンス中で、私はそれをFC2アダルトに切り替えた。女は無料放送であるというのにホルスの目にバイブを突っ込んでいた。

ケニーは服飾的に洗練される事はなかった。いつも民族みたいな格好をして髪の毛は角髪(みずら)だった。彼は大量の知識を運んできてくれた。

金色の建築物の門でうな垂れる私は今までの時間を遡った。ラブホテル、クラブ、友人宅、牛丼チェーン店、駅、自宅。ケニーの毛髪は永久不変に思われたが実はそれは鬘(かつら)だった。彼はそれを建築物に置き換えてくれた。

クラブで酩酊する私は"その場限りの仲間"とジョークを言い合う事もなく、さよならして、一直線に海へ向かった。

辿り着く頃には酔いも覚めて海を眺めながらそこで出会ったサラリーマンと税金の話をした。実際には彼が一方的に話しているのだが、私はそれを幾何図形的な法則の運動問題かなにかだと思った。

ここに太陽はなく、彼も早々に去って、私はケニーが存在しない事の精神の歪曲をそのまま曝け出した。頭は砂浜に埋まり、背中は跳ね上がり、視界は海に飲まれた。
もはや私の所有すべきところの体はなく、その打ち上げられた体は、飛翔する魚群を目に映した。

そしてゆっくりとひし形の構造物が降りてくるとそのまま私の首を切断した。

「教皇」

f:id:dlru_eiim:20210220200302j:image

郊外の工業地帯で「devorce in architecture(ディボース イン アーキテクチャー)」という紙を拾った。私が拾ったのではなくそれは画面にフォーカスされている。

昼下がりに夕暮れが差し込まれる。また夕暮れから今の時間まで巻き戻される。そして三段階の緩やかな経過にしたがって天国になる。
全てが黄色かった。黄色すぎて地球を表象する土色は透明になった。

節の多い観葉植物。この観葉植物は白色である。背後には白い絵画があり、観葉植物をコントラスト的に圧迫している。
「爪は半円、爪は直線になるべきだ」
すると手は掴む事も抱きしめる事も出来なくなった。
青い雷が地上に撃たれる夜。その明滅の度に人間の皮が映し出される。それはうずたかく72億分を超えて140億分の人間の皮があった。

ボートレース。3人の選手しかおらず、テレビのテロップでは「白・黒・グレー」で構成される近代美術風のニュースが流れた。
季節風により建物が郊外まで吹き飛ばされて9人の死傷者。
devorce in architecture

ボートレースの優勝者はスロバキア人だった。彼は壇上に上がりスロバキア語を話した。話し終える前にテレビは密度の低い砂嵐で覆われて、画面一帯が茶色になった。

キュボロのカーブ地点には臍の緒が置かれている。
「人体において臍とは何だろうか。腰とは上下をつなぐ点。腰よりこの上にある臍とは、母親と繋がっていた痕跡だと考えれば人体の中で最も物質的なポイントという風に言える」
私がインターネットに投稿した事である。
最悪のマスターベーションから最高の出会い。
devorce in architecture

キュボロを半分に裁断する。断面を指でなぞってみると木を感じた。このキュボロは一般的な木材を使用して作られたものである。
私はキュボロを燃やした。またキュボロは燃えるという点において紙同然だった。
臍の緒はもう見えない。しかしそこには教皇があった。

「私が求めるのは新しいコンテンツ・ツールではなく新しいプログラムである。新しいインターネットである。つまり異なる界では既知の相対的な新人類である」

教皇と私は向かい合い食事をした。素手でパンを食べた。
箸は燃えるので消滅しており、スプーンやフォークは溶けるので鉄塊になっていた。

ーーーーーー
教皇曰く「雨というのは一度、天空で溜められて巨大な球体になってから地面に叩きつけられるべきである。それは波紋が点と円を区別し、理解する事で人々が地上から離れようとしないからだ。それは山に叩きつけられるべきなのである。山から流れてきた水は、生活圏を指す「田」の型へ排水され、つまりは人々は四つの区分の中で生きており、問題があれば中心に集まって解決する」そのようになればいいとの事。

中心点で男女が争う事はなかった。それは必ず同性同士で行われた。そして負けた人間のみ脱出する事が許された。そこで鉄の塊に出会った。

また教皇は「人々がいなくなれば、木々は枝を伸ばす必要がなくなり、本来の直線的存在に立ち返る事ができる。そのためには雨が一様に降ってはならない。それは人々を四元素的な存在から二元素的な存在まで堕落させる。金属が存在する理由もここにある」と述べた。

私は画面を押しのけて紙を拾った。紙には「architecture」と書かれており、自分が教皇である事をはっきりと理解した。

「コヨーテ〜均衡または殺戮の歴史〜」

f:id:dlru_eiim:20210212215741j:image

グリーンの呼吸器は顔から少しズレていた。隙間から入ってきた空気が上気を土偶型に膨れさせ、それは次第にベージュの逆扇図形へと変形した。自己創造。二本の蛇の石板。磔にされた私の救済。

スクランブル交差点で待つ間、私は天体的感覚を社会現実に持ち込んだ。そしてこのように宣言する。
「ダイモーンによって決定される運命を私は憙(よみ)さない。それはすでに私が決定している事である」
青空。地上は極端に胡散臭かった。
ファストフードでの食事。加工肉は栄養の観点からではなく経済の観点から食された。文字通り、それは口の中で粉々に咀嚼された。
11番 力のカードがそこにある。私は自分が押さえつけているものが何であるか名指す事が出来なかった。

金色の枠は頭上に固定されている。一方で人生は中断されている。時を同じくしてインターネット上ではおかしなアクティビティが。そしてクリーム色の巨大なコンテナの中で私はモニターに映し出された図表を読んだ。

〜〜〜〜〜〜
両肩に切れ目が入る。指で刮(こそ)いで赤い糸を取り出す。それは153mの長さである。血管は血管で別にあり、腹部を両手で抑えると金色の球体に額を近づけた。
赤いヘブライ文字がスライドしてきて、垂直になるように右手をかざす。
「mama.mo.gogo(マーマーモゴーゴー)」と地下から鳴っているがそれは苦痛の表現ではない。求愛の表現である。
凹みに鼻頭をつけると目の色が金色になった。
〜〜〜〜〜〜

私はトレイに乗せられた自分の身体を運んでいる。所定の位置まで運ぶとそれを線内に置いた。そこは正統的に地球を表す区画だった。すでに陰茎はなかった。私は女性に殺される必要があった。またそれは実際に行われた。数えきれないほど女に殺された。しかし回数としては二回だった。宇宙的な二回だった。そして襞の中で意識が消滅した。

円を線と呼ぶために切断されたところの隙間で私は人間的に無限に失敗した。その分だけ神の側から女を救済した。

呼吸器が外れた私の顔はコヨーテに似ていて、それを美しいと思うかどうかが重要だった。そして女が個人的に裁量するよりも前に医療的に葬られると思う。