צא

دمنهور - 𝑆ℎ𝑖𝑧𝑢𝑜𝑘𝑎 | 𝐻𝑒𝑟𝑚𝑒𝑠 𝑇𝑟𝑖𝑠𝑚𝑒𝑔𝑖𝑠𝑡𝑢𝑠(933311) | Ramakrishna | 𝐑𝐀 | 1991.03/19 | JAPON ♎︎

「浄衣ないし頭に血が上る」

とてつもない衝撃と共に目が覚めた。さらに大いなる光が広がりオーガズムに達して体が砕けた。

「後ろからくれば前から支え、左からくれば右から、上からくれば下から」

その炎は整然としていた。原因と結果によるものではなかった。それは地球を挟んだ別の天体間による話だった。炎は次第に雷になった。そして光になった。私が話したいのは清廉な事柄ではない。炎がどれだけ長いのかについてだ。

結局、何かを話すにはとっかかりが必要だ。ところで目の前には燭台がある。何年もの蝋を溶かした年輪が左右隅に残っていた。そこを撫でてみるとこの部屋の埃臭さがはっきりした。燭台の真ん中には開脚した女の写真がある。私は背中を刺されるようにして陰茎を取り出した。それは許された射精だった。

雷がゆっくり落ちれば何に見えるだろうか。まさしく頭上には雷がありそれを見上げている。見たいものが見えるのである。

奇術師の青写真。彼は最高に新しい象形文字だ。私は霧の中で気丈に振る舞っていた。いかにして横たわるかが問題であった。しかし私は後ろから刺された時に前から刺し返した。そうして分かった事がある。それは今まさに奇術の真っ最中という事だ。

誰にも話してない秘密を明かす事にする。私は友人から酒瓶を投げつけられた。そして彼がこちらに向かってきて火をつけようとするところで目が覚めた。その日に同じような事が起きた。夜中に映画を観た時の事である。物語は性被害者の男が断罪する話なのだが幼児性愛者である司祭は物語の最後で自らに火をつけた。

さて六方向の圧力によって成り立つ均衡から一点の圧力を取り除くとするならどの点を選ぶだろうか。左右はない。前後もない。では上下のどちらを選ぶのか。おそらく上である。

ある受難はひどく私の頭の血を上らせた。それは肉体への依存に起因するものであった。だから私は後ろから刺されたのであり、自分の体を前から刺し返したのだ。

一点の曇りもない青空。青空すら存在していなかった。そして一切の不浄さがない。世界すらなかった。しかし私は肉体として存在していた。浄衣を着ていたためである。

目の前の開脚した女の写真は半分に切られている。だが完全に中心線ではなかった。そのため秘部が丸見えになっている。私は今度は横半分にした。中心線の通りに切った。つまり膣はそのまま残った。

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