צא

دمنهور - 𝑆ℎ𝑖𝑧𝑢𝑜𝑘𝑎 | 𝐻𝑒𝑟𝑚𝑒𝑠 𝑇𝑟𝑖𝑠𝑚𝑒𝑔𝑖𝑠𝑡𝑢𝑠(933311) | Ramakrishna | 𝐑𝐀 | 1991.03/19 | JAPON ♎︎

「コヨーテ〜均衡または殺戮の歴史〜」

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グリーンの呼吸器は顔から少しズレていた。隙間から入ってきた空気が上気を土偶型に膨れさせ、それは次第にベージュの逆扇図形へと変形した。自己創造。二本の蛇の石板。磔にされた私の救済。

スクランブル交差点で待つ間、私は天体的感覚を社会現実に持ち込んだ。そしてこのように宣言する。
「ダイモーンによって決定される運命を私は憙(よみ)さない。それはすでに私が決定している事である」
青空。地上は極端に胡散臭かった。
ファストフードでの食事。加工肉は栄養の観点からではなく経済の観点から食された。文字通り、それは口の中で粉々に咀嚼された。
11番 力のカードがそこにある。私は自分が押さえつけているものが何であるか名指す事が出来なかった。

金色の枠は頭上に固定されている。一方で人生は中断されている。時を同じくしてインターネット上ではおかしなアクティビティが。そしてクリーム色の巨大なコンテナの中で私はモニターに映し出された図表を読んだ。

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両肩に切れ目が入る。指で刮(こそ)いで赤い糸を取り出す。それは153mの長さである。血管は血管で別にあり、腹部を両手で抑えると金色の球体に額を近づけた。
赤いヘブライ文字がスライドしてきて、垂直になるように右手をかざす。
「mama.mo.gogo(マーマーモゴーゴー)」と地下から鳴っているがそれは苦痛の表現ではない。求愛の表現である。
凹みに鼻頭をつけると目の色が金色になった。
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私はトレイに乗せられた自分の身体を運んでいる。所定の位置まで運ぶとそれを線内に置いた。そこは正統的に地球を表す区画だった。すでに陰茎はなかった。私は女性に殺される必要があった。またそれは実際に行われた。数えきれないほど女に殺された。しかし回数としては二回だった。宇宙的な二回だった。そして襞の中で意識が消滅した。

円を線と呼ぶために切断されたところの隙間で私は人間的に無限に失敗した。その分だけ神の側から女を救済した。

呼吸器が外れた私の顔はコヨーテに似ていて、それを美しいと思うかどうかが重要だった。そして女が個人的に裁量するよりも前に医療的に葬られると思う。