צא

دمنهور - 𝑆ℎ𝑖𝑧𝑢𝑜𝑘𝑎 | 𝐻𝑒𝑟𝑚𝑒𝑠 𝑇𝑟𝑖𝑠𝑚𝑒𝑔𝑖𝑠𝑡𝑢𝑠(933311) | Ramakrishna | 𝐑𝐀 | 1991.03/19 | JAPON ♎︎

「聖殿」

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聖殿に陰茎を返しに行く青年の物語。
彼のブルーの上着の丈が風になびいた。天候は雨でマンホールからは蛍光色のライトが漏れ出していた。
「私はいかなる事由があったとしてもAによる導出やAのための引用を許さない。それは固有にAの事柄である」
雑然と置かれたチーズは裁断機の上で黴びていた。また窓際の花瓶も萎れる寸前であった。
結果的に青年は目的を果たした。そして神の嘉するとおりに生き遂せた。
「それで?」と私。
質量保存の法則とはエネルギーが無限ではない事を示しているのではなく特定の場を名指したものである。
そして我々が知りたいのは境界線である。

《境界線について》
1.詩人が石で殺される事
2.刑務所でつくられた臍の緒のオブジェ
3.キリストのラブドール
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高級ソファーで連中が青い点鼻薬を口に流し込むシーンを嫌がる人はあまりいない。
セレブレーションを求めているからである。
だからそれが快く受け入れられるように"ヒトラー肖像画の青黒く滲んでいくメタファー"とならないように努めた。
ところでナイフである。パンを切るための、と言ったらステンレスにみられる観念は爛れてしまう。
それを回避するために多用されるトラクター。
ラクターは人間のわびさびを無視してすべてを轢いた。
聖殿も砂になった。風が吹いても砂塵にならない。人が走る事も、経済が発生する事もない。したがって自然もないし無意識もない。
死だけが横たわっており、それを剥がす事だけが経済であった。
現像室のような場所に出る。
台座の上には肌色のなまめかしい頭足類が置かれていて、それが生殖の正体である。

そして私はその場で異性を待っていた。