צא

دمنهور - 𝑆ℎ𝑖𝑧𝑢𝑜𝑘𝑎 | 𝐻𝑒𝑟𝑚𝑒𝑠 𝑇𝑟𝑖𝑠𝑚𝑒𝑔𝑖𝑠𝑡𝑢𝑠(933311) | Ramakrishna | 𝐑𝐀 | 1991.03/19 | JAPON ♎︎

「令和#9」

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四つのルーツを持っていた。それは彼に八つの神話があるという事だった。そして彼は今ではそれぞれの臍の緒が断ち切られている状態にあり、彼の生活は無内容に等しいものだった。

彼は射精する時にそれを思い出した。そして自らを銀色の四つに等分され、それらが一つの四角形として形成されているものと捉えた(彼は完全にデッサンする意味を理解した)

たとえば一つの裸体がある。ここには神秘があった。しかし実際の肉体を切り分けても真実にはたどり着かないのである。また霊的な影響によるものだからといって肉体が関係ないわけでもなかった。ともすると霊的な影響と肉体の関わり合いに秘密がある。そして人体の関節に注目する。

「首に一つ、両肩に一つずつ、両肘に一つずつ、両手首に一つずつ、両手の指の付け根に五つずつ、PIP関節に四つずつ、DIP関節に五つずつ、両太腿に一つずつ、両膝に一つずつ、両足に一つずつ、両足の指の付け根に五つずつ、PIP関節に五つずつ、DIP関節に四つずつ」

計69箇所がある。そしてこれら関節と関節の間の筋肉。関節と筋肉の関わり合い。

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投げ込まれたところは見えなかった。気づけばそれは灰になっており考える時間は炎が奪った。ところで炎は赤色だった。私はそれを特殊ガラスを隔てて灰色に見立てた。そして考える事は出来ても観察対象がなかった。

常にそこには灰色の大地があった。元は運河だった。しかし今では枯渇した大地であり、凹凸だけが歴史だった。私は目を閉じて、息を吸った。自分の無能力さを感じた。だから私は目を閉じたのであるし、そして息を吸ったのだ。予感は永遠に降下していった。しかし予感は永続的にこの土地に感じられるものだった。

ある一つのショックが全てを転換させるのであるが彼が人間を超えてるがゆえに特別な方法がとられた。つまり形而上学的な対立だった。彼には王冠が用意されていた。しかしこの世を十分に楽しむだけの才能があるので彼は男の下を訪れなかった。ところで話は進まないのである。

彼は再び射精する時に立ち返った。灰は炎へ投げ込まれ、何が燃えたのか明らかになった。それは赤子であった。金色の赤子だった。彼の額はすぐさま光で溢れ出した。そして気絶した。

銀色の四つに等分され、それらが一つの四角形として形成されているもの。その十字の縁には水があった。それは真水だった。ここには私しかいないので水質に関しては分からなかった。そして中心に顔を近づけた時、四方向へ伸びる水を失うのを理解した。それは私の視界に完全に沿ったものであるという事を意味していた。私は禿頭の男を脳裏に感じていた。

意識とは関係づけである。つまり最も原初的な記号は線である。そして人体は線ではなかった。両足が開かれた。光は降下して、二手に分かれた。そして二手に分かれる前は線であったのである。私はこのY字の中心に顔を近づけた。

私と禿頭の男の間に一人の原始人が立っている。彼は水を掬った。掬うには両手をくっつける必要があった。そして彼は自分の両手に貯められた水を見て、この両手がそれぞれ離れ離れになるものだと理解した。

王冠は一つでよかった。衣類もそれぞれ上下一枚でよかった。しかし靴は二つなければならなかった。その揃えた足は脳によく似ていた。また大陰唇にも似ていた。キリストは磔刑にされる時、足を広げる事ができなかった。ウィトルウィウス的人体図の男は両手両足を広げて五角形をつくった。