צא

دمنهور - 𝑆ℎ𝑖𝑧𝑢𝑜𝑘𝑎 | 𝐻𝑒𝑟𝑚𝑒𝑠 𝑇𝑟𝑖𝑠𝑚𝑒𝑔𝑖𝑠𝑡𝑢𝑠(933311) | Ramakrishna | 𝐑𝐀 | 1991.03/19 | JAPON ♎︎

「令和#6」

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崇高なジョアンナの胸から光が溢れ出した。視野が確保されたまま光がすべての物質を投射するのを見ていた。
ある特殊な男にとってすぐそばの街路が本来いるべき場所だった。
彼は限りなくめり込んでいき、床と同質化した。
かけっぱなしの聖歌はただ流れていた。

一本の線が無数に枝分かれして、その末端が湾曲しながら自らの根を切断した。
青い発光体の存在はこの線が死んでいる事の証明に思われた。
しかし線と線との間のこの空白が逆説的に彼の蘇生の方法にもなっており彼はまさしくその間から出てきた。

無限の提示方法として部屋の対極を行ったり来たりしている。彼は自分でそれをしていながら不快さを感じ始めた。だがそれを処理する知性もすぐ身につけた。連続するようにして交通事故がすぐ隣で起こった。それは軽微なものだった。彼女は黙っていた。それが無限を止める契機となった。彼は話し始めた。

コイントスをしよう。つまりどちらかが交通事故を見る事になる。私はあれを見る事に恐れがある。いずれにしてもである。成長の可能性にも人間としての敗北にも恐れを感じている。ところで私はお前があれを見る場合の結果が分からない。私はさっきまで無限を提示していた。それはお前が始めた事のように思う。いや、そう感じさせられている。私以上に恐れのある結果かもしれない。だからコイントスで決めるのだ」

悪天候から晴天に変わる間の出来事だった。彼は胸で息をしており壁にもたれかかった。彼は無駄な考えがよぎるのをすぐに退けた。それがこの異常な支配力の正体を知る手がかりになった。そしてコイントスは行われた。ほんの少し宙を舞ってる間に彼女は交通事故を窓から眺めようとした。彼は自分の予測通りに事が進んでいるのを感じた。そして彼女は振り向いて何事もないのを証明するのである。

崇高なジョアンナの胸から光が溢れ出した。光の原因が乳房の先にあるのを知る間もなく光はそれを超えた。光が与えられるべきその弱々しさとはサイクルを失って一つの直線になった。そして大きな存在が歩み寄ってそれを口に含むのである。人間はさらにその先の青い光を見るべきである。