צא

دمنهور - 𝑆ℎ𝑖𝑧𝑢𝑜𝑘𝑎 | 𝐻𝑒𝑟𝑚𝑒𝑠 𝑇𝑟𝑖𝑠𝑚𝑒𝑔𝑖𝑠𝑡𝑢𝑠(933311) | Ramakrishna | 𝐑𝐀 | 1991.03/19 | JAPON ♎︎

「ケンタウルス」

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一本の呪術的柱が立っており、その周りに荒野があり、荒野の稜線の外側には沼があった。
勿論それは柱を起点にするので沼であり、私からはオーロラの湖に見えた。青緑色の湖。

湖では渦が発生していて、体は際限なく回転していた。それはまさしく退屈なクラシックといった感じであり、この堪えがたい真空の内側ではリラックス状態が続いている。最終的に体はきれぎれの断片になった。

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身体的拘束が快楽に変わっているのは私の自由性が身体に基づいていないからである。しかしそれ以上の事は分からなかった。なぜなら私はダイモーンと対等という意味での獣だったから。長い間この木片は人々の習性にしたがって別の場所に移動させられた。それは太陽の光線が正確に鳩尾に当たるように設計されていた。

太陽が鳩尾に穴を開ける時、私はそれを丸飲みにし、また私もそれに丸飲みにされる。

ブラックホールの音は延々聴こえている)

これ以上の事は語りようがなかった。しかしまだ語らなくてはならないのは私の体が男性だからである。つまり私は身体的に男性である事を自覚しておらず、その分だけこの物語を女性達に話してもらわなければならなかった。

首には金色のウシャブティがかけられ、本来の春分点が訪れる時、それは開口されるのである。

(しかしその前に一つだけ話しておかなければならない事がある)

もし湖面にきれぎれの体の断片が浮かび上がるならば必ずそれを拾おうとする者が現れるだろう。
そしてこのように話し始める。

「なぜケンタウルスの下半身は動物なのだろう。下半身が動物だとその頭は天上にある事になるじゃないか。そして人間の下半身は地下にある事になるぞ」